VRって何?〜Google Cardboard編〜

2017.06.29.木
デバイスVR

(2017/12/28追記)続編「VRって何?〜利用事例とHMD編〜」を公開しました。

突然ですがみなさん、VR(Virtual Reality)を楽しんでますか?

私が初めてVRに触れたのは、大学1回生の時。先輩にOculusのRiftを使わせてもらい、360度映像を見ました(2012年ごろなので、おそらくDK1)。しかし今や、スマートフォンでお手軽にVR体験ができる、いい時代になったらしい!というわけで、昨年の忘年会で手に入れた、VOX PLUSの3DVRゴーグルを使ってみました。

VRとは

そもそもVRってなに?という方のために、簡単に説明すると、VRとは、仮想の世界に入っていく技術です。ここでいう仮想の世界とは、3DCGの世界です。VRはゲーム(エンターテイメント)の分野でよく話題になりますが、他にも観光・不動産・リフォームなどで商品を見たり医療などの専門職の訓練でも利用されています。

よく似た言葉に、AR(Augmented Reality)というものがあります。ARは、現実の世界にCGなどを表示します。ポケモンGOのARモードは、これですね。詳しくは、こちらをご覧ください。

VRを体験する

VRを体験するには最低限、以下のものが必要です。

  • 映像を出力する
  • 頭の向いている方向を検知する
  • 右目と左目に異なる映像を映す
  • コンテンツアプリ

今時のスマートフォンには加速度センサが付いているので、スマートフォンで「頭の向いている方向を検知」出来ます。ディスプレイの解像度も、申し分ないので、「映像を出力」出来ます。

「右目と左目に異なる映像を映す」は、両眼視差によって、立体感を生み出すということです。詳しい仕組みはこちらをご覧ください。特殊なレンズを通してディスプレイを見ることで、実現できます。各社から発売されているゴーグル(VOX PLUS Z3ハコスコなど)や、Googleの「Cardboard」を用意してください。価格は数千円〜2万円くらいです。最近は、ゲームセンターのクレーンゲーム機で、景品になっていることもあります。

コンテンツアプリは、表示する映像・ゲームそのものの事です。Cardboardアプリ(Android版iOS版)にはチュートリアルがあります。他にも、アプリストアでCardboard対応アプリを検索すれば、いろいろ見つかります。Oculus Riftなどに対応しているアプリと比べると、操作性やゲームの規模が異なりますが、ちょっとやってみよう程度なら、十分です。

  • 映像を出力する→スマートフォン
  • 頭の向いている方向を検知する→スマートフォン
  • 右目と左目に異なる映像を映す→VOX PLUS Z3、Google Cardboardなどのゴーグル
  • コンテンツアプリ→スマートフォンにインストール
これで準備が整いましたね。

実際にやってみた

冒頭で述べたVRゴーグルを使ってみました。スマートフォンは、GLICODEの時と同じです。

    <使用したスマートフォンの詳細>
  • Android 5.1
  • URBANO V02
  • Google Cardboard カメラ バージョン1.0.0.147095515(Androidはこちら、iOSはこちらからインストール)

今回は、Google Cardboardアプリとは別に、「Google Cardboard カメラ」というアプリで、VR用の写真を撮影しました。このような横長の写真が撮れます(県内某所にて撮影)。
Photo_17-03-09-21-08-53.321_2

Google Cardboard カメラで撮影した写真を、スマートフォンに表示すると、このような画面になります。
IMG_4193_2 なにやら2つの画面が表示されていますね。

この状態のスマートフォンを、ゴーグルにセットします。私のスマートフォンは、カバーを外せばきちんとセットできました。
0_IMG_4194_2

このゴーグルを装着し、ベルトで頭に固定します。レンズとレンズの幅や、レンズと目の距離を、映像が立体的に見えるようにダイヤルで調整します。
IMG_4195_2

実際に自分がゴーグルをつけている様子の写真は用意していませんので、イメージ図でお伝えします。
head_mount_display(いらすとやさんより)

頭を右に向けると、画面も右を向いたものになります。左や上下を向いても同様です。後ろを振り返れば、後ろに居る人が見えます。Google Cardboard カメラとゴーグルがあれば、真夏でもゲレンデの思い出に浸れるというわけです。

このゴーグルの残念な点を挙げるとすれば、操作性です。他の写真を見る時には、いちいちスマートフォンを取り出して、タッチしなければなりません。これはリモコンでも使わない限り、物理的・構造的に仕方がないです。

VR酔い

VRには、どんなゴーグル・HMDを使っていても直面する問題があります。Cordboardカメラとは別に、ジェットコースターのようなアプリも試したのですが、15分くらいVR映像を見続けていると、乗り物酔いのような気持ち悪さを感じました。これは「VR酔い」と呼ばれるもので、感覚(視覚)では動いているのに、身体は動いていないという状況で発生します。

コンテンツを開発する側の対策としては、頭の動きと無関係なカメラの動きを作らないなどがあります。コンテンツを使う側の対策としては、時々休憩するなどがあります。四六時中HMDを装着して生活するなんてことは、まだまだ現実的ではないということです。

まとめ

今回は、VRゴーグルとスマートフォンで、VR体験をしました。自分で撮った写真でも結構臨場感があって、こんなにお手軽に体験できるのか〜、とVRへの敷居が下がりました。ミニゲームや内装の宣伝目的などには、十分使えると思います。次回はVRの利用事例と、もっと本格的なVR体験を紹介していきます。

(2017/12/28追記)「VRって何?〜利用事例とHMD編〜」を公開しました。






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柳井裕子

柳井裕子

2016年入社、開発部所属。主にWatasoon、WebFile(自社サービス)の他、受託案件にも携わっています。開発日誌ではVRオフィス見学などを投稿してます。