ファイルの共有に何使う?

目的別で見る NAS・チャット・オンラインストレージの特徴

2022.04.18.Mon WebFile

 

ファイルを共有したい!…でも何を使えばいいの?

業務のなかで様々な「ファイルを共有したいシーン」がありますよね。
・作成した見積書のチェックをしてもらいたい
・リモートワークなので自宅から会社のデータを確認したい
・案件の仕様書や設計書、関連資料などを担当者間で共有しておきたい

などなど。
その都度、メールを送るなり、印刷したものを配るなりすれば良いのですが、
頻度が多いと、メールの作成や印刷が手間になりますし、データの版管理も
煩雑になってしまいます。

そんなときに役立つのが、ファイルの共有機能をもったシステムです。
ただし、一口に「ファイル共有」といっても、システムによって特徴は様々。
今回は、「NAS」「ビジネスチャット」「オンラインストレージ」の3種類に絞って、
それぞれの特徴、メリットやデメリットをご紹介します。

この記事の目次

帳票類や案件の資料など、蓄積されていくデータの社内共有にはNASが最適

NASとは「Network Attached Storage」の略です。
ネットワーク(LAN)に直接接続できるHDDのことで、同じネットワークを
利用する端末同士 = 社内でのファイル共有に最適です。

<こんな場面で役立ちます!>
・完了した案件やプロジェクトに関する資料の保管
・社内規定や申請書類などの保管
・一部の担当者間のみで共有したい社外秘の機密情報
・帳票類の保管

HDDなので大容量のファイルの保管ができ、自身の
パソコン上でファイルを扱うのと同様にファイルの保存や参照が出来ます。
アクセス権の設定もでき、人事担当者のみがアクセスできるフォルダで、
社員の個人情報を管理するといったことも実現可能。
社内のネットワークにファイルが保管され、外からのアクセスを防げるため、
セキュリティ面でも安心です。

一方で、導入や運用には少し手がかかります。
NAS(ハード)を購入し、機器類の設置やネットワーク設定も、
全て自分で行う必要があります。
故障に備えたバックアップや代替手段の確保なども、
自分たちで行っておく必要があります。
また、リモートワークなどで社外にいる相手との
ファイル共有には、VPNを別に用意するなど、セキュリティへの配慮
が必要になります。
<メリット>
・社内ネットワークに繋がった端末から気軽にファイルの共有が可能
・フォルダごとに細やかなアクセス制限が可能
・閉じられた環境でのファイルファイル共有なので比較的安全

<デメリット>
・機器類の購入や設定をしなければならず運用開始に手間がかかる
・故障時などのバックアップも自分で備えておく必要あり
・社外にいる人とのファイル共有にはセキュリティを別に位考慮する必要あり

素早くその場で簡単に、気軽なファイル共有にはビジネスチャットが最強

ビジネスチャットは、社内でのコミュニケーションの活発化に役立ちます。
ファイルの転送機能を備えたサービスが多く、ちょっとしたデータの確認や
共有をその場で簡単に行え、業務の効率化にも繋がります。

<こんな場面で役立ちます!>
・取引先から受け取ったデータをチーム内で共有したいとき
・作成した提案資料の内容を上司にチェックしてほしいとき
・社員へのお知らせや全体連絡としてデータを共有したいとき

ユーザ同士のコミュニケーションを目的としたツールのため、
手軽さが最大の特徴です。
全体に向けてのオープンチャットや、特定のユーザのみに閉じられたチャット
の作成もでき、限られたメンバーだけでファイルの共有も可能です。
メールのように文章の体裁を整える必要がなく、、気軽かつスピーディーに、
情報共有が可能です。

利用時には、アプリケーションのインストールが必要な場合が多いため、
制限されている環境では調整が必要です。
ただし、インストール作業自体は難しいものではありません。
ファイルはサービス事業者の管理するサーバに保管されます。

コミュニケーションのためのツールなので、ファイルを永続的に残して
おくといった使い方には向きません。
会話量が多いと、、共有したファイルの情報が流れてしまい、後からの確認が困難
なることもあります。
また、一定のビジネスマナーを保つ必要のある相手、取引先や顧客とのやり
取りにも向かないため、PPAP対策としては利用が難しいでしょう。

<メリット>
・小さな確認やアドバイスが欲しい場合など資料を混じえた社内の報連相に最適
・リモートワークなどで社外にいる相手とも気軽にやり取りが可能
・クラウドサービスを利用すれば機器類を自分たちで設定する必要なし

<デメリット>
・取引先など一定のビジネスマナーを要求される相手とのやり取りには向かない
 (PPAPの代用には向かない)
・コミュニケーションツールなのでファイルの蓄積は難しい
・クラウドサービスの場合セキュリティはサービス事業者に確認しておく必要あり

社内での共有から、取引先とのやり取りまで、マルチに役立つオンラインストレージ

オンラインストレージは、クラウド上に存在するNASのようなサービスです。
専用サイトにログインし、クラウド上にファイルを保管することができます。
安全性の担保されたサービス上で、社外の相手ともファイルのやり取りを
行えるため、従来の、メールにZipファイルを添付して受け渡しする方法(いわゆるPPAP)
に代わる、安全なファイルの受け渡し手段として注目を浴びています。

<こんな場面で役立ちます!>
・機密性の高いファイルを取引先に安全に送付したいとき
・取引先で添付ファイル(Zipファイル)の受け取りが禁止されている場合
・取引先からも安全にファイルを受取りたいとき
・リモートワーク中の社員や、離れた拠点間でファイルを共有したいとき
・メールに添付するのが難しい大容量ファイルの受け渡し

NASのように、大容量のファイルを蓄積し複数人で共有ができるうえ、
機器類の購入やネットワークの設定を、自分たちで行う必要がありません。
契約すれば、すぐに利用が始められるサービスが殆どです。

ただしサービスの利用を続ける限り、利用者数や利用容量に応じて一定の
費用が発生し続けます。
また、各サービスのサーバ上にファイルを預ける形になりますので、
セキュリティに配慮された信頼できるサービスであるかどうか、しっかり
精査をして利用を決める必要があります。

<メリット>
・インターネット上のNASのイメージで社内外どこからでもファイルの共有が可能
・一定の配慮が必要な取引先とのやり取りにも活用可(PPAPの代用として最適)
・クラウドサービスを利用すれば機器類を自分たちで設定する必要なし

<デメリット>
・サブスクリプションのサービスが多く利用規模に応じてランニング費用が発生
 (無料サービスの場合は広告が表示されたりする場合が多い)
・クラウドサービスのため自分たちの用途にあったカスタマイズが難しい場合あり
・クラウドサービスの場合セキュリティはサービス事業者に確認しておく必要あり

あなたがしたい「ファイル共有」とは何ですか?

一口に「ファイルの共有」といっても、その手段は様々。
どんなファイルを、誰と、何のために共有したいのか?
自分たちのやりたいことにあわせて、最適なツールを選択をすることが、
業務効率化のカギといえそうです。

特に機密性の高いデータはNASに保存しておき、
コミュニケーションを含めた気軽なやり取りはビジネスチャットを利用、
社外とのやり取りにはオンラインストレージを使うなど、
用途にあわせて、複数のサービスを使い分けるのも有効です。

弊社では、様々なシーンでのファイル共有に役立つサービスの提供や開発を
行っています。
WebFileはクラウドタイプのオンラインストレージサービスでありながら、
お客様の用途にあったカスタマイズのご対応も可能
です。
社内での資料の共有、取引先との納品書の共有、顧客への請求書の送付など、
業務でのファイルの扱いにお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。